2022年11月8日火曜日

第192回金曜会のお知らせ

 今回は、Experimental Immunology Branch, NCIの新澤 未穂先生にご講演いただきます。新澤先生は胸腺におけるT細胞分化・成熟の研究に取り組んでこられました。今回は最近先生が解明された、T細胞分化の決定過程におけるマウスのCd4遺伝子およびCd8遺伝子のキープレーヤーとしての働きについてお話していただきます。

 

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第192回金曜会 2022年11月18日(金) 

セミナー:午後6時より、オンラインセミナー

演者:新澤 未穂先生(Experimental Immunology Branch, NCI)

演題:「T細胞の運命はどのように決まるのか?」


★オンライン参加リンクは申込者のみに送付いたします★

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皆様にお会いできますことを楽しみにしております。



2022年10月21日金曜日

第191回金曜会のお知らせ(11月11日)

 今回は、大阪大学大学院医学系研究科・感染症免疫学講座(大学院生命機能研究科・個体機能学講座)の石井 優教授にご講演いただきます。

 

石井先生は2006年から2008年までNIHに留学され、Dr. Ronald Germain (NIAID)のラボにおきまして生体2光子励起イメージングを習得され、骨代謝の制御機構を解明されました。

https://www.nih.gov/news-events/nih-research-matters/new-mediator-bone-breakdown-discovered

http://www.nature.com/nature/journal/v458/n7237/abs/nature07713.html

日本に帰国後、大阪大学免疫学フロンティア研究センターPIを経て現職に就任されました。

 

石井先生の研究室では免疫細胞社会の動的ネットワークに焦点を当て、生体イメージングを利用して骨代謝制御からがん研究まで、幅広い領域に亘って研究を進められています。

http://www.icb.med.osaka-u.ac.jp/index.html

 

今回、アメリカリウマチ学会(フィラデルフィア) 前にNIHにお立ち寄りいただき金曜会にてご講演いただける事になりました。この機会に是非、NIH研究員の皆様に石井先生とご交流いただければと思います。今回の講演はIn personのみの予定ですが多くの皆様のご参加をお待ちしております。

11月11日は祝日ですので、NIH入構とビル37への入場が制限されます。ご注意ください。

 

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第191回金曜会 2022年11月11日(金: Veterans Day, 祝日)

 

セミナー:午後4時より、ビル37 4階セミナー室(4041/4107)In personのみ

演者:石井 優先生(大阪大学大学院医学系研究科免疫細胞生物学)

演題:「生体イメージングで捉える様々な病態形成マクロファージ」

懇親会:午後6時より、Rockbottom Restaurant & Brewery(7900 Norfolk Ave. Bethesda MD 20814)

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(講演 要旨)

生命システムでは「動き」が重要である。多種多様な細胞の動態は時空間的に精緻にコントロールされている。このようなシステムの研究には、従来の組織学的解析法では不十分であった。固定・薄切した組織観察では、細胞の「形態」や「分子発現」などを解析することはできるが、細胞の「動き」を解析することはできない。細胞の動きを見るためには、「生きた細胞」を、「生きた組織」「生きた個体」の中で観察する必要がある。中でもマクロファージは、古くはカメレオンのように組織環境に応じて形質変化し、それが様々な組織での病態形成に関与することが知られているが、こういった細胞の機能は、組織から取り出すと失われ、生体内で見ることでしか解析できない。本講演では、演者がこれまで行ってきた様々な組織における生体イメージングと可視化情報に基づいたシングルセル解析の実際を紹介し、見ることによって初めて分かった見つかってきた新たな病的細胞種やその機能について解説する。




2022年9月16日金曜日

第190金曜会のお知らせ (9/23 8PM オンライン開催)

 9月23日に行われます第190回金曜会のお知らせです。

講演会、懇親会ともにオンライン開催です。

 

今回の演者は国立精神・神経医療研究センター 病態生化学研究部 川内大輔先生です。

川内先生はアメリカ、St Jude小児研究病院 腫瘍生物学講座でポスドクを経験され、ドイツがん研究センターにてグループリーダーを務められた後、2019年より国立精神・神経医療研究センター 病態生化学研究部 細胞生化学研究室 室長として日本に帰国されました。

脳の発生学から小児脳腫瘍研究に携わっておられ、最近は疾患モデル研究に特に力を注がれています。

https://byosei-neuroscience-institute.ncnp.go.jp/kawauchi/

ぜひ多くの皆様にご参加いただけますことをお待ちしております。 

 

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第190回 NIH金曜会 

講演会:2022年9月23日午後8時(EDT)よりオンライン開催

    Zoomにて

 演者:川内大輔先生(国立精神・神経医療研究センター 病態生化学研究部)

 演題:マウスモデルを用いた小児脳腫瘍の発がん機序の解明と治療標的分子の探索

懇親会:講演終了後よりオンライン開催

★オンライン参加リンクは申込者のみに送付いたします★

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(講演 要旨)

小児脳腫瘍は小児がんのうち最も致死率が高い疾患である。現在の治療法は外科的手術と放射線治療、化学療法の組み合わせによるものであるが、がんの個性に応じた癌細胞の増殖・進展の阻害がより効率的な治療法となりうると期待されている。言い換えると、がんの本態を理解するための基礎研究が新しいがん治療を拓くと考えられる。がんは遺伝子変異がもたらす疾患であることから、がんを分子レベルで理解する手がかりはがんゲノムの中に存在する。われわれの研究グループは、国際的な小児脳腫瘍ゲノムプロジェクトに参加した経験と脳神経発生学の研究背景をもとに、ゲノム編集技術を用いてヒト小児脳腫瘍に特徴的な遺伝子変異をマウス生体内の脳細胞に誘導し、腫瘍の形成過程を解析することで発がんを担う遺伝子変異と下流にあるがんシグナルを解明し、最終的には新しい治療標的を同定することを目標に研究を進めている。今回の発表では、代表的な小児脳腫瘍である上衣腫と髄芽腫において、マウスモデルの特徴を活かして同定したがんシグナルについての研究成果を紹介するとともに、マウスモデルを今後どのように活かすべきかについて将来の展望を議論したいと思う。





2022年8月19日金曜日

第189回 金曜会 のお知らせ (8月31日(水))

今回の演者は元NIDA, NIHの矢野秀明先生です。 
矢野先生はNIDAでポスドク後、2020年よりボストンのNortheastern大学で助教として研究室を運営しておられます。 NIDAでは分子生物・薬理学的アプローチにより種々の受容体の観点から薬物依存を含めた精神疾患の研究に従事されました。 この度の講演では大麻の主成分として知られるカンナビノイドの合成版である、合成カンナビノイドについてお話をして頂きます。合成カンナビノイドは日本でも危険ドラッグに分類されており、若者を中心としたその乱用が社会問題になっています。矢野先生はアミノアルキルインドール系合成カンナビノイドが大麻に比べより強い効果を示す事、またその作用機序の一端を解明しました。 また、セミナー後半ではNIHポスドクからアメリカの大学での研究室運営までの道のりをお話し頂く予定です。 

 講演会はオンラインのみとなり、懇親会は行わない予定ですのでセミナー後に質疑応答時間を設ける予定です。 なお、今回は水曜日の18時からとなっておりますのでご注意ください。 多くの皆様のご参加をお待ちしております。 

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第189回金曜会(2022年8月31日(水)) 
セミナー:午後6時[EST]オンラインにて 
演者:矢野秀明先生 (Northeastern University) 
演題:「合成カンナビノイドにより喚起される超作動性の分子メカニズム」 

懇親会:無し、セミナー中に質疑応答時間あり 

 ご登録いただいた方にのみWebExのリンクを送信します。 
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(講演 要旨)
COVID-19パンデミック下において⽶国内外で薬物乱⽤・依存が顕著に増加しています。薬物乱⽤の⽬的はレクリエーション、現実逃避など様々ですが、根幹にある欲求は多幸感取得です。残念ながら医療⽤、⾮合法両者の向精神薬で薬物毒性が存在し、投薬量制御の改善とは別にその薬理メカニズムの解明が急務です。
昨今のオピオイド系鎮痛剤の乱⽤の陰に隠れていますが、2010年代にピークを迎え現在に⾄るまで合成カンナビノイドは突然死を含めた救急外来数や薬物検挙数の圧倒的多さで若者を中⼼に社会問題になっています。⼤⿇合法化の波による誤った認識のもと違法合成カンナビノイドの使⽤者は急増加し、その諸症状は明らかに⼤⿇による⾼揚感とは⼀線を画すと報告されています。
今回は⽇本においても危険ドラッグの⼀翼をなすアミノアルキルインドール系合成カンナビノイドの薬理研究の発表をさせていただきます。化合物内にある僅か⼀つのメチル基差異により、最⼤効果に多くの差が⽣じG蛋⽩活性の超作動性(superagonism)を喚起する事を発⾒、分⼦レベルからネズミの脳内までその効⼒の差を実証しました。よって違法合成カンナビノイドの最⼤効果とその毒性のメカニズムの⼀部解明が出来ました。
 
講演後半では、NIDA(National Institute on Drug Abuse)でのポスドクから⽶国の薬科⼤学で研究室を持つまでの流れに関する経験談をさせていただき、job huntやfaculty lifeに興味のある⽅からの質疑に答えようと思います。


 

2022年8月18日木曜日

第188金曜会のお知らせ

 今回の演者はNCIの加藤卓也先生です。

加藤先生は日本で消化器外科医として研鑽を積まれたのち、2019年からNCIの小林久隆先生のラボでポスドクとして光免疫療法の研究に従事しておられます。
光免疫療法はすでに日本でEGFR陽性の再発・転移頭頚部癌を対象に治験が行われておりますが、先生はさらに光免疫療法の適応を他の標的にも広げることを目的にして研究を行ってこられました。
この秋日本に帰国なさるにあたり、帰国前にご講演をお願いいたしました。

ぜひ多くの皆様にご参加いただけますことをお待ちしております。



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第188回 NIH金曜会

講演会:2022年8月19日午後6時よりオンライン開催
    Building 37 4階カンファレンスルーム (Room #4041/4107)
    または
    Webexにて
 
 演者:加藤卓也先生(NCI)
 演題:近赤外光線免疫療法を用いた癌治療 ―新規標的の探索―
 
懇親会:午後8時ごろより Guapo's Restaurantにて

★オンライン参加リンクは申込者のみに送付いたします★
★懇親会はIn personのみの開催です★

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(講演 要旨)
固形癌に対する治療法は手術、化学療法、放射線治療で
したが、宿主の腫瘍免疫を活性化させる“免疫療法”が第4
のがん治療法として加わりました。しかしながら、奏効率の
低さや免疫関連副作用など、まだ克服しなければならない
問題も残されています。癌治療は、癌細胞のみ殺傷し、周
囲の正常組織を傷つけることなく局所の腫瘍免疫を高める
ことと考えられます。このコンセプトのもと、小林久隆先生
の研究室で開発された近赤外線を用いた光免疫療法
(Near-Infrared Photoimmunotherapy: NIR-PIT)は、日本
で再発・転移頭頚部癌に対してEGFR(上皮成長因子受容
体, epidermal growth factor receptor)を標的とした保険
適応治療が開始されています。今後この治療法を様々な
癌に対して応用するために、EGFR以外の新規標的分子を
用いた光免疫療法を当研究室で開発しております。今回は
その一例として①癌細胞と癌関連線維芽細胞を標的とする
治療②骨髄由来免疫抑制細胞(Myeloid-derived
suppressor cells, MDSCs)を標的とする治療の現状と効
果についてお話させて頂きます。

また私は日本では消化器外科医(食道外科)を専門として
いました。手術を専門とする外科医がなぜ基礎研究に興味
をもつことになったのか?外科医が研究を行う必要性があ
るのか?などかなり私見が入りますが、NIHに留学させて
頂くことになった経緯も含めて、お話させて頂きたいと思い
ます。どうぞよろしくお願いします。




2022年3月23日水曜日

第187回金曜会 (オンラインセミナー) のお知らせ

今回はNHLBIの向山洋介先生とJSPSワシントンオフィスより、海外特別研究員NIHフェローシップ(海特NIH)について紹介していただきます。 

 「CVには書かれていない苦労話」と題しました、向山先生とNCIの髙濵 洋介先生による若手研究者のキャリアパスを踏まえたパネルディスカッションの後、海特NIH応募に関する注意点等をJSPSワシントンオフィスよりご説明いただきます。 

 今回のセミナーは、日本人PIとしてNIHで活躍される先生方とキャリア・ディベロップメントについて意見交換する貴重な機会です。海特NIHへの申請を考えている方はもちろん、応募予定の無い方も奮ってご参加ください。

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 第187回 金曜会(2022年4月15日)

セミナー:午後6時(EDT)より、Webexによるオンラインセミナー
   演題1:CVには書かれていない苦労話
   演者:向山洋介先生(NHLBI)、髙濵 洋介先生(NCI)
   (パネルディスカッション)

   演題2:2022年度JSPS海外特別研究員(NIH)のご案内
    JSPSワシントン研究連絡センター 

 懇親会:セミナー終了後

 ★参加登録いただいた方に講演会リンクを送信いたします★
注)4/15 6:00pm (EDT)=日本時間4/16 7:00am 

 向山先生研究室HP 
 https://www.nhlbi.nih.gov/science/stem-cell-and-neurovascular-research 

髙濵先生研究室HP 
 https://ccr.cancer.gov/staff-directory/yousuke-takahama
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第186回金曜会のお知らせ

4月8日開催予定の第186回金曜会のお知らせです。 

 まずは大切なことなので先に申し上げますが、今回はin personでの開催です! 

 繰り返します。第186回金曜会はオンラインではなく、in personでの開催です。 

 その記念すべきin person金曜会再開第1回目の演者はNIAIDの峰宗太郎先生です。 今春日本にポストを得て帰国なさるということもあり、帰国前に講演をお願いいたしました。パンデミックに関する適切な情報発信で高名な峰先生ですが、今回は先生が従事してこられた重症ヘルペスウイルス感染症の研究に関してご講演いただきます。 

 最初に申し上げましたようにパンデミック以前と同様にBuilding 37の4階Meeting roomで開催し、その後懇親会会場まで各自移動いたしまして、in personで懇親会を開催いたします。 

ただし講演会に関しましては会場のキャパシティが最大28人と制限されていますので、これを超える参加登録があった場合は先着順とさせていただきます。ですので、参加ご希望の方はお早めに参加登録をお願いいたします。 

 一方、懇親会については制限をもうけませんので、懇親会だけのご参加ということでも大歓迎です。 
ぜひぜひ、講演会、懇親会ともに奮ってご参加ください!

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 第186回 NIH金曜会 
講演会:2022年4月8日午後6時より
     Building 37 4階カンファレンスルーム (Room #4041/4107)にて
  演者:峰宗太郎先生(NIAID)
  演題:重症ヘルペスウイルス感染症の宿主因子の同定と検討 

懇親会:午後8時ごろより Rock Bottomにて 

 ★★★第186回金曜会は、in personで開催いたします★★★

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2022年2月23日水曜日

185回金曜会フライヤー

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第185回オンライン金曜会 
日時:2022年2月25日(金) 午後6時(EST)より

演者1: 島田 姿野 先生 (Visiting Fellow, Medical Genetic Branch, NHGRI) 
「小児期発症の希少難治性神経疾患、診断から治療への橋渡し研究」 

 演者2: 中山 東城 先生 (Research Fellow, Harvard Medical School Boston Children’s Hospital) 
「希少・難治性疾患を治したい -核酸医薬による究極の個別化医療の取り組み-」 

 ★参加登録いただいた方に講演会リンクを送信いたします★ **************************************************************************

講演要旨:

演題1「小児期発症の希少難治性神経疾患、診断から治療への橋渡し研究」

島田 姿野 先生 (Visiting Fellow, Medical Genetic Branch, NHGRI)

先天性神経難病の原因は代謝疾患も含めて多岐にわたります。例えば、ヒトで糖鎖異常が起きると表現型はてんかんや発達遅滞などの神経症状が起こりえますが、多系統で不均一のため診断やその病態の理解に苦慮します。遺伝子型・表現型相関の理解や臨床応用を目指すため、我々は先天性糖鎖異常症(Congenital disorder of glycosylation: CDG)を疑う患者群のコホート研究や遺伝子機能解析、生化学的異常の確認等(グライコミクス解析を含む)を行ってきました。

 私たちは、グライコミクス解析結果で示された、血清のCarbohydrate Deficient TransferrinCDT)のII型グリコシル化パターンを手掛かりに、小胞体からゴルジ体への輸送を制御している、GET4遺伝子の機能異常を明らかにしました。また、MOGS-CDG患者群の臨床像の検討に加えて、最も信頼性の高いスクリーニング検査は、尿中オリゴ糖測定法が最も妥当であると示しました。

 本セミナーでは、日本の未診断疾患イニシアチブ(IRUD)のモデルとなったNIH Undiagnosed Disease Program (UDP)の診断から治療研究への現状や、糖鎖研究に参加した成果、帰国後の神経難病の懸け橋研究への思いをお伝えします。

 

演題2「希少・難治性疾患を治したい -核酸医薬による究極の個別化医療の取り組み-」

中山 東城 先生 (Research Fellow, Harvard Medical School Boston Childrens Hospital)

228日は世界希少・難治性疾患の日(Rare Disease Day)です。希少疾患は、その名前に反して決して珍しい病気ではなく、全世界で推定3億人の患者がいるとされています。残念ながら、これらの疾患のうち治療法が存在するのはわずか5%、希少疾病患者の30%は4歳の誕生日を迎えることができません。

 私の所属する研究室では、このような希少疾患に対して、アンチセンスオリゴ核酸医薬を用いた臨床治験研究を行っています。私たちは、2018年、希少難治性疾患の一つである神経セロイドリポフスチン病の6歳女児に、患者固有の遺伝子変異を標的とした患者オーダーメイドの薬を開発しました。患者さんの名前にちなんでMilasenと命名した薬は、FDAの承認を得て開発から10か月後、臨床治験として実際に患者さんに投与を開始し、完全オーダーメイドの創薬と臨床治験が短期間で実現できることを実証しました。私たちは他の希少疾患に対しても同じアプローチができるのではないかと考え、以降、臨床治験を見据えた治療薬開発を展開し、これまで計5例の患者さんに対して臨床治験を行っています。

 本講演では、私たちが核酸医薬を使った個別化臨床治験を進めていく中で見えてきた希望や課題をお話したいと思います。また、このような前例のないプロジェクトを立ち上げるには何が必要なのか、皆さんと一緒に考えることができればと思います。






2022年2月18日金曜日

第185回金曜会のお知らせ

 来週金曜日、2月25日にオンライン金曜会を開催いたしますのでお知らせいたします。


今回は島田姿野 先生 (NHGRI) と中山 東城 先生 (Harvard Medical School Boston Children’s Hospital) のお二人に講演していただきます。
講演の詳細は追ってまたご連絡差し上げます。

多くの方のご参加をお待ちしております!

なお、参加登録をお済ませの方にのみ事前にミーティングのリンクをお送りいたしますので、2日前をめどにお早めに参加登録をよろしくお願いいたします(それ以後のご登録でも出来るだけ対処いたしますが、場合によっては対応が間に合わない可能性もございます)。

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第185回オンライン金曜会

日時:2022年2月25日(金) 午後6時(EST)より

演者1: 島田 姿野 先生 (Visiting Fellow, Medical Genetic Branch, NHGRI)
「小児期発症の希少難治性神経疾患、診断から治療への橋渡し研究」

演者2: 中山 東城 先生 (Research Fellow, Harvard Medical School Boston Children’s Hospital)
希少・難治性疾患を治したい -核酸医薬による究極の個別化医療の取り組み-」

★参加登録いただいた方に講演会リンクを送信いたします★

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2022年2月10日木曜日

第184回金曜会のお知らせ

今回の演者は小田紘嗣先生です。


小田先生は小児科医のバックグラウンドをお持ちで、主に希少遺伝性リウマチ性疾患について研究を続けてこられました。
2016
年よりはNHGRIDaniel L. Kastnerのラボに所属され、各種形態の細胞死がどのように疾患にかかわるのかについて多角的に研究を行っておられます。
この春からドイツのケルン大学でPIになられるということで、NIHを離れられる前に講演いただくこととなりました。

今回は先生がなさってきた研究についてのお話に加え、ドイツでのポスト獲得にまつわるお話もいただく予定です。

多くの方のご参加をお待ちしております!

なお、参加登録をお済ませの方にのみ事前にミーティングのリンクをお送りいたしますので、2日前をめどにお早めに参加登録をよろしくお願いいたします(それ以後のご登録でも出来るだけ対処いたしますが、場合によっては対応が間に合わない可能性もございます)。


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184回オンライン金曜会

日時:2022218() 午後6(EST)より

演者:小田紘嗣先生(NHGRI)

希少遺伝性リウマチ性疾患を通して考える細胞死と炎症

参加登録いただいた方に講演会リンクを送信いたします★

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 講演要旨:
ストレス下において個体の恒常性を保つ目的で、細胞には自殺プログラムとしての細胞死経
路が存在する。近年、古典的細胞死経路である Apoptosis に加えて Necroptosis 、
Pyroptosis など様々な新規の炎症性細胞死が報告され、細胞死経路およびその恒常性
の破綻が生体に及ぼす影響が個体レベル・分子レベルで解明されてきている。しかし、これら
の細胞死研究のほぼ全てがマウスを代表とする動物モデルを用いて行われており、細胞死経
路の破綻がどのようにヒト疾患に寄与するかに関する直接的なエビデンスは存在しなかった。
我々はヒト希少遺伝性リウマチ性疾患である自己炎症性疾患およそ
2000 例において次世
代シークエンサーを用いた大規模遺伝学的解析を行い、 RIPK1 CRIA ( Lalaoui *,
Boyden*, Oda* et al., Nature, 2020) 、 SHARPIN 欠損症 (Oda et al., in
preparation) といった新規疾患概念を確立した。特に、我々は細胞死経路の破綻がこれ
ら患者の自己炎症に及ぼす影響を患者検体およびマウスモデルを用いて詳細に検討するとと
もに、研究結果から導かれた治療方針に基づいて患者の難治性炎症を完全に制御すること
ができた。本セミナーではこれらの成果について解説したい。
またこの春よりドイツで
PI として研究室を立ち上げるにあたり、アメリカとはまた異なる特徴を
持ったヨーロッパでの就職活動に関して、私個人の経験をお伝えしたい。




2022年1月21日金曜日

第183回金曜会のお知らせ

 今回の演者は、Rutgers UniversityでPIをされている中村哲也先生です。 


中村先生は大阪大学の濱田博司先生(現・理化学研究所)の元で左右軸の形成メカニズムの研究で学位を取得されました。その後ポスドクとしてシカゴ大学のDr.Neil Shubinの研究室で脊椎動物の手の進化についての研究で業績を上げられ、2018より独立してRutgers UniversityでPIをされています。渡米されて以来、一貫して脊椎動物の手の進化メカニズムに着目して研究を進められています。

この度、NIDCDの太田将先生よりご紹介いただき金曜会でのオンライン講演をご快諾いただきました。NIHにおきましては臨床あるいは基礎研究で医学に関する分野で研究をされている方も多いと思いますが、今回は中村先生のEvolution&Developmentのお話をお楽しみください。
多くの皆様のご参加をお待ち申し上げております。

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第183回金曜会(2022年2月4日)

セミナー:午後6時より[EST]オンラインにて(日本時間2月5日(土)朝8時)
 演者:中村哲也先生(Rutgers University)
 演題:「魚の鰭が陸上動物の四肢に進化する発生メカニズムの変化」

懇親会:セミナー終了後、オンラインにて

登録いただいた方にのみ、WebExのリンクを送信します。
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講演要旨: 
約3億8千年前、私たち脊椎動物の祖先である魚類はその形態を変化させ、陸上へと進出することに成功しました。しかし、魚類が四足動物へと進化した過程の中間動物はわずか数種類の化石が見つかっているだけであり、その進化メカニズムは多くが謎に包まれています。私達のグループは、体の様々な器官の進化の中でも特に四肢に着目しています。わずか数種類の化石記録は、魚の鰭が徐々に形態を変え、四足動物の手足に進化した事を示していますが、その裏にある発生プロセスの変化についてはほとんど調べられていません。そこで魚の鰭から手足が進化したメカニズムを明らかにするため、私達は遺伝学、ジェノミクス、比較解剖学を組み合わせてアプローチしています。これまでに得られたデータは、魚の鰭と鰭に付随する肩の骨は、従来の予想とは異なる細胞系譜から発生している事を示しています。現在は、鰭と肩の骨における細胞系譜とその分化が、進化の過程でどの様に変化・保存されてきたのか、その遺伝メカニズムの解析を行っています。セミナーでは、特にHox遺伝子とGli遺伝子が手足の進化に果たした役割を議論できればと思います。

第182回金曜会のお知らせ

  (第182回金曜会は202217に開催されました) 


NIH金曜会の皆様

2022
17日、新年初めの金曜日に第182回金曜会を開催いたします。今回お話を依頼させて頂いたのは、NIAIDでポスドクをされている上野圭吾先生です。上野先生は20212月よNIAIDに出向され、クリプトコッカス症の感染防御機構やワクチン開発などの研究をしてこられましたが、今回20221月に帰国されます。渡米前は国立感染症研究所真菌部主任研究官としてご活躍され、長らく真菌研究に携わってこられました。今回はこれまでのお仕事を中心にお話しいただきます。

参加をご希望の方は下記の登録フォームよりお申し込みをお願いいたします。多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。

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182回オンライン金曜会
「高病原性クリプトコックス症に有効なワクチンとその感染

防御機構 —肺常在性記憶型CD4T細胞に着目した研究
 上野 圭吾 先生
 国立感染症研究所 真菌部 主任研究官

 米国国立アレルギー感染症研究所(NIAID) 臨床免疫学・微生物学分野 分子生物学研究室


日時:202217() 午後6時(EST)より

プラットフォーム:Zoom
参加登録いただいた方のみにリンクを送信いたします

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第181回金曜会のお知らせ

  (第181回金曜会は2021年12月10日に開催されました) 


今回の演者はMax Planck Institute for Brain Researchの若手PIである伊藤博先生です。先生は一貫して脳の情報認識や記憶のメカニズムに関する研究に従事してこられました。動物が移動する際に目的地をどのように脳内地図として認識しているのかについて示した論文が最近Natureに掲載され(https://www.nature.com/articles/s41586-021-04042-9)、今回はその話題を中心にお話しいただきます。


また伊藤先生はMDでいらっしゃいますが、医学部卒業後臨床経験を経ることなく研究の道に進まれ、CaltechでPhDを取得後に欧州に移られたという珍しいキャリアをお持ちです。今回はそうしたキャリアや各国での研究環境についてもお話しいただく予定です。

参加をご希望の方は下記の登録フォームよりお申し込みをお願いいたします。
なお、今回は先日のアンケート結果を受けての初の試みとして、金曜日午後2時からの開催となります。実験の合間などにでも気軽にご参加いただけますと幸いです。また、今回は懇親会は行いませんが、質疑応答の時間にカジュアルなことでも何でも質問に応じていただけるとのことです。

多くの皆様のご参加をお待ちしております。


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第181回オンライン金曜会
「目的地に到達するための脳内メカニズム」
 伊藤博 先生
 Research Group Leader
 Max Planck Institute for Brain Research


日時:2021年12月10日(金) 午後2時(EST)より

プラットフォーム:Webex
★参加登録いただいた方のみにリンクを送信いたします★

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第180回金曜会のお知らせ

  (第180回金曜会は2021123に開催されました) 


180回金曜会は、東京大学 定量生命科学研究所の准教授である奥山輝大先生にご講演をいただきます。

奥山先生はマウスをモデル動物として、ニューロンの活動を光で制御するオプトジェネティクスと、行動を行っている最中の神経興奮を検出できるCa2+イメージングを用いて、社会性行動やそこに存在する情動を神経科学的に解析されています

 

奥山ラボ

https://www.iqb.u-tokyo.ac.jp/okuyamalab/

 

NHK又吉直樹のヘウレーカにも出演され、多くの視聴者に神経科学の面白さを伝えられていました。

https://m.facebook.com/NHKonline/posts/2464019680291349

 

今回の金曜会セミナーでは研究成果に加え、先生のキャリアについてもお話していただける予定です。

 

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180回金曜

日時:2021123日(金) 午後7時(EST)よ

演者:奥山輝大先生東京大学

演題:『海馬における社会性記憶の表象メカニズム

プラットフォーム:Zoom

懇親会:セミナー終了後、オンラインに

参加登録いただいた方に講演会リンクを送信いたします

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第179回金曜会のお知らせ

  (第179回金曜会は2021年11月5日に開催されました)


NIH金曜会の皆様

11月5日に第179回オンライン金曜会を開催いたします。

今回は「COVID-19とは何だったのか。未来に向けての学びは。」と題してCOVID-19に関連したお仕事でご活躍中の先生方をお招きし、ミニレクチャー+パネルディスカッションの形式でお送りします。

COVID-19のパンデミックはいまだに現在進行中の事案ですが、今回のシンポジウムでは現在のパンデミックそのものに対する議論ではなく、パンデミックから得られた教訓と、医学系クラスタの者として将来にどう生かしていくかということに重心を置いて議論を深めていきたいと思います。そのため表題を「何だった」とあえて過去形にいたしました。

また、今回のパンデミックは、単に臨床医学の枠を超え、研究開発や社会との関わりなど多方面が連携して対応することの必要性を突き付けました。そのため、多角的な議論をいただくべく、各方面でご活躍中の5名の先生方に登壇をお願いしております。

「レプリコンを使ったコロナワクチン開発」
赤畑 渉 先生
 Founder & Chief Executive Officer, VLP Therapeutics
 Representative Executor, Chief R&D Officer, VLP Therapeutics Japan


「日米のコロナ対策を踏まえた私見」
久米 隼人 先生
 在アメリカ合衆国日本国大使館 一等書記官(厚生労働省から出向)


パンデミックにレジリエントなトランスレーショナル研究体制とは?」
南宮 湖 先生
 慶應義塾大学 医学部 感染症学教室 専任講師


「コロナ時代の研究者の情報発信や情報の取り方、考え方」
峰 宗太郎 先生
 Visiting fellow, Medical virology section, laboratory of infectious diseases, NIAID, NIH


「新型コロナパンデミック 一臨床医が現場で経験したこと感じたこと」
安川 康介 先生
 Hospitalist, Medstar Washington Hospital Center

    Assistant Professor of Clinical Medicine, Georgetown University School of Medicine

(50音順)

ご参加をご希望の方は下記の登録フォームより申し込みをお願いいたします。
いつもと違い、少し遅めの午後7時(EDT)開始であることにご注意ください。

参加登録いただいた方のみに前日の昼頃を目途に参加用のリンクをお送りいたします。

なお、なりすましなどを防ぐため、今回は所属機関などの公的なメールアドレスによる登録をお願いいたします。事情あって使用できないなど問題がある場合は個別に対処を検討いたしますので幹事の方までお気軽にご連絡ください。


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第179回金曜会 オンラインシンポジウム

日時:2021年11月5日(金) 午後7時(EDT)より
 *日本時間11月6日(土) 午前8時

プラットフォーム:Webex
★参加登録いただいた方のみに講演会リンクを送信いたします★


シンポジウム:COVID-19とは何だったのか。未来に向けての学びは。
 赤畑 渉 先生
 久米 隼人 先生
 南宮 湖 先生
 峰 宗太郎 先生
 安川 康介 先生


登録締め切り:11月4日(木) 午前9時(EDT)
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第178回金曜会のお知らせ

 (第178回金曜会は2021年10月1日に開催されました)


178回金曜会のご案内です。今回の演者はUniversity of Pittsburghの関根史織先生です。

関根先生はN I Hでポスドクをされた後、2019年からUniversity of PittsburghAssistant Professorをされています。関根先生の研究室は、近年のホットトピックである細胞代謝には欠かせないミトコンドリアがどの様に自身の品質管理を行っているのかというテーマに取り組んでおられます。

今回の金曜会セミナーでは研究成果に加え、ラボの立ち上げ等についてもお話していただける予定です。


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178回金曜会

日時:2021101日(金) 午後6時(EDT)より

演者:関根 史織先生(University of Pittsburgh

演題:『ミトコンドリアストレス応答〜ミトコンドリアが自身の品質を維持する巧妙な仕組み〜』

懇親会:セミナー終了後、オンラインにて

★参加登録いただいた方に講演会リンクを送信いたします★

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