2011年1月31日月曜日

ハンセン病隔離政策に関するワークショップのお知らせ (2011年2月3日)

ジョンズ・ホプキンス大牧野様より情報をいただきました、ワークショップのお知らせです。
ご興味のあられる方は下記宛先までRSVPくださいませ。


Please join the Stimson Global Health Security Program for a discussion on
The Japanese Experience of Hansen's Disease Management:
Lessons Learned for Public Health Policy


Eriko Sase, Ph.D.
Board of Directors
Center for Global Health Research of Japan

Adjunct Professor
The Graduate School of Medicine,
The University of Tokyo

3 February 2010
2-3 p.m.

Stimson Center
1111 19th St NW
12th Floor
Washington DC 20036

This year marks the 10th anniversary of an epoch-making incident in the history of Japan’s infectious disease control policies. Courts found that Japan’s Leprosy Isolation Policy (1907-1996) violated human rights against leprosy patients and families by enforcing it even after the establishment of chemotherapy. Japan had extended the policies to the Korean Peninsula and other colonial regions through 1945. Dr. Sase will explore the legacies of these policies, and illuminate implications for today’s infectious disease policies and human rights.

 Eriko Sase, Ph.D. is a board member for the Global Health Research Center of Japan, and an adjunct professor at the Department of Global and Community Health, Graduate School of Medicine, the University of Tokyo. She is also an overseas researcher at the Japan Medial Association Research Institute. Recently, she was appointed to be the head researcher of the “Health and Human Security Project” by Japan Center for International Exchange. Dr. Sase, as the Director, established the Global Health Systems Program in the Master of Public Health Program at the Boonshoft School of Medicine in Wright State University. She was selected as a member of the Ohio Center of Excellence for Human-Centered Innovation, and of the Honor Society for International Scholars in Washington, D.C.
 
Please RSVP to jfischer@stimson.org.


2011年1月21日金曜日

ボルティモア歌音第8回演奏会のご案内(2011年1月30日)

ボルティモア歌音第8回演奏会が、ワシントンDCの教会にて催されます。

ボルティモア歌音 第8回演奏会
日時:2011年1月30日(日) 3時30分開演(3時15分開場) 
場所: Palisades Community Church 5200 Cathedral Avenue, NW Washington, D.C. 20016


お子様も歓迎とのこと、また演奏会後にはレセプションも催されますので、皆様どうぞご参加ください。

詳細は添付ファイルもしくはHPをご確認くださいませ。






2011年新春祭り/New Year Celebration のご案内(2011年1月30日)

NIH金曜会の皆様

ワシントン商工会が開催している 2011年新春祭り/New Year Celebration  のご案内です。

日本のお正月気分を味わう絶好の機会かと思います。
詳細は添付のファイル、もしくはHPをご覧ください。


日時 1月30日(日) 11:00-15:00
場所 Washington Plaza Hotel
入場料 Advance:$6, gate:$8, Under 12: Free

セミナーフォローアップのお知らせ

昨年ご講演いただきました、厚労省・ジョンズ・ホプキンス大の牧野様より、セミナーフォローアップの件でご連絡いただきました。
下記にメールを転載させていただきます。ご興味のある方は、リンク先もご覧ください。
また、牧野様が現在ご所属でいらっしゃるシンクタンクの記事リンクも併せて掲載させていただきます。

1)牧野様より、ワクチンの話題をご提供いただきました。
>NIH金曜会の皆様、

遅れ馳せながら、新年おめでとうございます。ホプキンスの牧野です。
地下鉄サリンや新型インフルのお話をして以来、ご無沙汰しております。そのときのワクチンの話題に関連して、日本のメーカーの活躍をご紹介したいと思います。

「化血研  次世代弱毒痘そう生ワクチンの開発について、 
米国政府から最大3,400 万ドルの資金提供を受ける契約を獲得」
(化血研 プレスリリース1月12日)

化血研とは、日本を代表するBiologicsの製造者で、インフルエンザ等おなじみのワクチンから、ボツリヌスの抗毒素など独自の製造ラインも持っている技術集約型の企業です。

2001年のテロ以来、生物兵器対策として需要が高まってきている天然痘ワクチンは、世界で3社のみ、異なるワクチンを製造しています。その中でも、化血研のもの(LC16m8)がWHO等で非常に高い評価を受けています。

このLCワクチンは、実は1970年台に日本の医療界がまさに産・官・学と連携して開発に取り組んだ、いわば国家プロジェクトのような製品です。天然痘の流行が抑えられ、副作用による事故のほうが多くなっていた当時、安全性が高いワクチンを求めて、小児での臨床試験を国家規模で行うなどして開発された「日の丸印」のようなワクチンなのですが、使い始める直前に種痘制度が廃止され、お蔵入りになっていました。遅すぎた大星由良助(忠臣蔵)といったところでしょうか。

そのワクチンがアメリカでの承認に向けて動き出すには、化血研の、そしてご担当の横手先生の想像を超える努力と決断がありました。ここに敬意を表したく存じます。

私も、前職のときには横手先生を国際会議に引っ張り出してプレゼンをお願いしたり、今回契約されたグラントの情報を紹介したりと、些細ながら思い入れ強く「日の丸ワクチン」を推しておりました。

米国政府ウェブサイトでの契約の詳細はこちらにあります。

このグラント(BARDA)全体の趣旨など簡単なことでしたら、私で答えられる範囲でお答えします。
NIHの皆様にも、是非こうした成果をご紹介したく、僭越ながらメールさせていただきました。

2)牧野様より、記事リンクを頂きました。
先日、私の投稿が働いているシンクタンクのウェブサイトに掲載されました。ご多忙のところ恐縮ですが、お目通しいただけますと光栄です。

「国際保健の新しい時代:危機管理と公平性の対立」

ご意見いただけますと幸いです。

3)牧野様のご連絡先は下記のとおりです。

2011年1月11日火曜日

第23回金曜会のお知らせ(2011年1月28日)

NIH金曜会の皆様

明けましておめでとうございます。
旧年中はNIH 金曜会にご参加いただきましてありがとうございました。
今年も金曜会の活動にぜひご参加いただきますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

第23回金曜会のお知らせです。
今回はNCI 古澤貴志先生とFDA 藤澤聡郎先生にご講演いただきます。

第23回金曜会

1月28日(金)
Seminar: 5:30pm〜
Bldg37 (4F) Room4041/4107
Social: 8:00pm〜
Penang
4933 Bethesda Avenue, Bethesda
301-657-2875

ヌクレオソーム結合因子HMGN5の過剰発現マウスにおける心筋細胞のクロマチン構造および心臓機能への影響
古澤貴志(Takashi Furusawa Ph.D.)先生
NCI/ Lab of Metabolism/ Protein Section (Dr. Michael Bustin Lab)

High Mobility Group Nucleosome(HMGN)タンパク質はクロマチンの構成単位であるヌクレオソーム特異的に結合する非ヒストンタンパク質であり、その結合によってクロマチン構造の変換を誘導する。マウスではHmgn1, Hmgn2, Hmgn3, Hmgn5が同定されており、マウス胚発生過程においてHmgn1およびHmgn2はユビキタスな発現が見られる一方で、Hmgn3とHmgn5はそれぞれ組織特異的な発現を示す。また核内においてHMGN1, HMGN2, HMGN3タンパク質は主にへテロクロマチンに局在するが、マウスHMGN5タンパク質はユークロマチン領域に局在する。マウス胚発生過程におけるHMGN5の役割およびin vivoにおけるHMGN5によるクロマチン構造への影響を明らかにするため、我々はCre-LoxPシステムを用いたコンディショナルなHMGN5過剰発現マウスを作成した。今回は、これらのHMGN5過剰発現マウスの心臓において異常が観察された結果を報告したい。心臓特異的にHMGN5を過剰発現するマウスを作成したところ、心筋細胞におけるクロマチン構造や遺伝子発現の変化だけでなく、心臓肥大と機能異常が観察された。これらの結果は非ヒストンタンパク質HMGNによるクロマチン構造の変化が組織の機能に影響を及ぼす事を示していると考えられる。


IL-13Rα2, その癌特異抗原としての役割と標的治療法の開発
藤澤聡郎 (Toshio Fujisawa M.D., PhD.) 先生
FDA/CBER/Division of Cellular Gene Therapy

 Interleukin 13 receptor (IL-13R) のsubunitであるIL-13Rα2はIL-13Rα1, IL-4Rα, IL2Rγcと共にIL-13 receptor complexを形成する。IL-13R complexは主にJAK/STAT pathwayを介しsignalを細胞内に伝達するが、IL-13Rα2は細胞内domainが短く、単体でもIL-13と強く結合しJAK/STAT pathwayを阻害するために、decoy receptorであると考えられてきた。しかし近年、IL-13Rα2単体でもJAK/STAT pathwayとは異なったpathwayを誘導しうるという報告が散見されるようになった。 
 またIL-13Rα2は、各種固形癌において特異的に発現が高く、正常組織ではほとんど発現が見られないため、癌特異抗原として活用され、分子標的治療薬のターゲットして研究が進められている。IL-13Rα2をターゲットとしたimmunotoxinであるIL-13-pseudomonas exotoxin (IL-13-PE)はIL-13とpseudomonas exotoxinのキメラタンパクであり、そのIL-13Rα2との親和性の高さを利用して特異的に癌細胞に結合し、アポトーシスを引き起こす。現在、脳腫瘍に対してphase III trialが進行中である。 
 私のプロジェクトはこのIL-13-PEを用いた癌治療法の開発がメインのコンセプトである。膵臓、胆道系の疾患が私の臨床の専門領域なので、その中でも特に発見が困難で治療が難しい膵臓癌に焦点を絞り研究を進めている。今回は以下3点の研究結果についてBackgroudを含めて概説する。
1)膵臓癌におけるIL-13Rα2の発現とIL-13-PEを用いた抗癌治療の有効性の検討 膵臓癌においてもIL-13Rα2は高率に発現しており、IL-13-PEを用いた新規治療法は癌の成長を抑制しモデル動物であるマウスのSurvival timeを有意に延長した。
2)膵臓癌におけるIL-13Rα2の役割の解析 siRNAを用いたIL-13Rα2のknock-downにより、腫瘍の肝臓やリンパ節への転移が抑制され、マウスのSurvival timeを有意に延長した。機序としてはIL-13Rα2がMatrix Metalloproteinaseの発現を調節しているとが考えられた。
3)膵臓癌におけるIL-13Rα2の発現メカニズムの解析 その結果、epigeneticな調節がIL-13Rα2の発現に大きく関わっており、IL-13-PEを用いた抗癌治療に得られた知見が役立つと考えられた。


つきましては、ご出欠のお返事(ご所属、セミナー・懇親会の参加)をnih.kinyokai@gmail.com (田中敦)宛に、1月21日までにご連絡いただけますようお願い申し上げます。
皆様のご参加をお待ち申し上げております。


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NIH金曜会